APD(聴覚情報処理障害)に補聴援助システム「ロジャー」は効くのか

聴覚情報処理障害(APD)は、聴力が正常(=聴力検査では問題ないと言われる)であるにも関わらず、学校または職場などの日常生活場面で聞き取りにくさを感じるという症状です。日本ではあまり知られていない障害でしたが、2018年にNHKで取り上げられてから少しずつ知られるようになってきました。

 

ロジャーは、聴覚障がいを持つ方に絶大な人気を誇る補聴援助システムですが、その中で「ロジャーフォーカス(Roger Focus)」という製品があります。補聴器や人工内耳をご利用でない方にもお使いいただけるレシーバ内蔵ロジャー受信機です。

 

ロジャーフォーカスは以前から発達障がいやAPDのお子さまに効果がある事例の報告などもありましたが、製造元のソノヴァ社(旧フォナック社)では正式なコメントは出していませんでした。筆者は同社でロジャーの大学導入促進業務をしていましたが、2017年当時いろいろとアドバイスをいただいていたある大学の障がい学生支援室の先生から「オランダの文献に事例が出てたよ」と教えていただいていました。

 

今ではソノヴァ社からもロジャーフォーカスのページで「一側性難聴など騒音下での聞き取りが困難であったり、集中力を保つことが困難なお子さまの聞こえを支えます」という説明がされております。このようにロジャーフォーカスは、一側性難聴(UHL)や自閉症スペクトラム障害(ASD)の方などへの支援にも利用される事例もあります。

 

2020年には再びNHK「未来スイッチ」で、APDのお子さまがロジャーフォーカスを使用することによって学校生活が大きく変わったという事例が放送されました(国際医療福祉大学 小渕千絵教授に取材)。また2019年に京都市聴覚言語障害センターが、その小渕千絵教授を招いて行った「聴覚情報処理障害(APD)とは?」という講演をレポートした記事には、ズバリ「ロジャーのような補聴援助機器を利用して周囲の雑音を低減し、聞き取りの環境を良好にする」という支援方法も紹介されています。

 

参考記事:

NHK「未来スイッチ」“聞こえているのに聞き取れない” 生活改善のヒントは?

京都市聴覚言語障害センター聴覚情報処理障害(APD)とは?どのような支援方法があるのか?

APD当事者会「APS(APD Peer Support)」ホームページ

 

 当サイト「ヒアリングエイド・ボルテージ・ドットコム」では以下の取組みを行っています。 

 ロジャーフォーカスⅡのサンプル貸出し(無料 / 2週間)

 ロジャーフォーカスⅡの販売、見積り対応できる販売店の紹介

 ロジャーフォーカスⅡの個人、大学、企業、施設などへの導入コンサルティング、お問合せ対応

なおロジャーフォーカスⅡはロジャー受信機です。必ずロジャーの各種送信機と共にお使いいただくこととなります。

(多くの場合、ロジャー送信機は学校や企業で導入いただいております) 

詳しくは、お問合せページにてお尋ねください。

 

 

こちらの記事もお読みください  





 

参考記事:フォナック社(英語版) 

APD(聴覚情報処理障害)を抱える子供向けロジャーフォーカス(英語版)

聴覚情報処理障害(APD)の子どもは、言われたことに集中するのが

話に集中できないことがあります。彼らの脳は音声を認識するのに苦労しているため、

話し手の言葉を聞いて話し手の言葉に反応することが難しいのです。

その結果、注意力が散漫になりがちです。

このような集中力の欠如は、騒がしい教室のように周囲の雑音が多い場合に最も深刻になります。

賑やかな教室のように、背景となる雑音が多い場合です。

そのため授業に集中することは、子どもの学習と発達にとって非常に重要です。

子供の学習と発達にとって非常に重要だからです。

APDの子どもたちが音に集中するのを助けることが証明されているのが、補聴援助システム「ロジャー」です。

これは治療の一種ではありません。それは補完的なものです。

補完的な技術であり、子供がクラスでどこに座っていても、話の内容に集中できるようにします。

教室のどこに座っていても、発言に集中できるようにする補完技術です。

 

UHL(一側性難聴)を抱える子供向けロジャーフォーカス(英語版)

片耳難聴の子どもたちにとって、大きな課題のひとつは

教室のような騒がしい場所での聞き取りは、一側性難聴の子どもたちにとって大きな課題です。

正常な2つの耳は、音がどこから聞こえてくるかを正確に判断するために必要です。

また、騒がしい場所でも聞き取りやすくするために、正常な2つの耳が必要です。

 

教室のような騒がしい場所では、言われたことをすべて聞き取れないことがよくあります。

そのため、片耳難聴の子どもたちは、教室のような騒がしい環境では その結果、子どもたちの

学習能力を制限してしまいます。

このことは、次のような研究結果からも証明されています。

 

幸いなことに、科学的な研究により、UHLの子どもたちが聞きたい言葉をより多く理解するのに

役立つことが証明されている技術的なアプローチがあります。

 

それは簡単に言うとお子さまがクラスのどこに座っていても、話の内容に集中できるようにするソリューションです。

 

 

 (2021/07/16 執筆 / 2022/08/11 妥当性確認)